Twitterのルールとポリシーが発表され、一部界隈で話題となっています。

- 性的に露骨な状況または性的に露骨な行為をする未成年者のイラスト、コンピューターなどで作成した写実的な描写
- 児童の性的搾取について妄想したり、そうした行為を助長する。
このあたりが特に物議を醸していますね。
児童ポルノの定義を18歳未満の性的なコンテンツとし、イラストや文章でさえもその対象とすると、ありとあらゆるものが対象となり凍結続出になりかねません。
自由につぶやくのもできなくなったり、好きな絵師さんや物書きさんの作品も見れなくなるといったことも懸念されていたり。
このことに関して、自分の見解では『そんなに心配しなくていい、大丈夫』と思っています。
二次元規制に関しては過去に似た騒動が数度あったものの、結局なにも変わらなかったという結論に毎回至っているのです。
そういった過去の事例の紹介と、『今回も大丈夫だろう』という考察に至った理由について書いていきます。
二次元規制の過去事例の紹介
2010年:東京都青少年健全育成条例改正問題
今から9年ほど前。二次元規制でかなり物議を醸したのがこの都条例改正ですね。
図書類の発行、販売又は貸付けを業とする者並びに映画等を主催する者及び興行場を経営する者は、図書類又は映画等の内容が、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、相互に協力し、緊密な連絡の下に、当該図書類又は映画等を青少年に販売し、頒布し、若しくは貸し付け、又は観覧させないように努めなければならない。
一 青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの
二 年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの(以下「非実在青少年」という。)を相手方とする又は非実在青少年による性交又は性交類似行為に係る非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として肯定的に描写することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの(2010年 東京都青少年保護条例改正案 第三章・第七条より引用)
18歳未満に見えるキャラクターの性的なイラストの描かれた漫画やゲーム、アニメを販売しないように規制する方針の法案です。
曖昧な基準でこの作品は有害だとか認定され、規制されかねない事態になったわけですね。
漫画、ゲーム、アニメに大打撃を与えるであろうということで反対運動がたくさん起きました。
二次元系のコンテンツを愛する人間だけでなく、国会議員や出版社、漫画家やイラストレーターなど、たくさんの方が反対運動を起こしました。
アニメフェアボイコットなんかが有名です。
ボイコットの結果どうなったかというと、結局改正案は通ってしまったとのこと。
法案が通ってしまった事に関するニュースや情報はなかなか有名でないという。
自分も調べてはじめて知ったぐらいです。
法案が通ったみたいですが、昨今で漫画アニメゲームが規制されて大幅なコンテンツを感じることはあまりないと思います。
実際に規制された例は数冊ほどです。


2013年:児童ポルノ禁止法改正案問題
児童ポルノ禁止法の改正で二次元規制も盛り込む方針になり、問題になったこともありました。
現行の児童ポルノ法に『児童ポルノに類する漫画類』も検閲・規制対象に盛り込む改正案が出されたのです。
これに対しても各地で大勢の人が反対運動を決行。
結果的には児童ポルノ法改正時に、漫画やアニメ、ゲームは表現の自由を考慮し対象外となりました。

Twitterが多分大丈夫であろう理由
Twitterの件も、結局コンテンツに大した被害はなかった過去事例と同じ流れ
上記の2つの事例ですが、こういった改正法案が出たときはすごい騒ぎになるのですが、都条例改正のように実際決行されたとしても、コンテンツが衰退するレベルの規制は起きていないんですよね。
今回のTwitterの件も、まさにそんな感じです。
今回のTwitterの件でも過去事例でもそうなんですが、規制するといっておきながら基準がとても曖昧です。あまりにもガバガバ。
捉え方によってはもうありとあらゆるものがアウトになりますし、屁理屈みたいなのが通ったりするのかという話にもなります。
学生服を着た大人が性交渉をするシーンはアウト?
イラストのタッチが大人っぽい感じならセーフ?
ロリっぽかったらダメ?
この猫耳ロリっ娘は猫又なんで実年齢は130歳だからガンガンエッチでも問題ないね!
この子はロボだから対象外だろう! アンドロイドだから対象外だろう!
こんな感じで定義が曖昧なルールに強制力はないのです。
都条例改正で引っかかった数冊の書籍ですが、調べてみると近親相姦がトリガーになっているっぽいです。
そうでもない作品もありましたが。

今回のTwitterもかなりガバガバなルール制定なので、何も理不尽にありとあらゆるものが規制されていくようなことはないかと思います。
あと、そんなことをしよう者ならこれまで通りたくさんのクリエイターやそのファンが黙っていない。泣き寝入りなんてことは考えられないはずです。
今回は国や都が相手じゃなく、ツイッター社というあくまで民間企業なわけですが。
過去にこれらの事例があったことくらい、ツイッター社も把握はしているはすです。
日本の企業じゃないとはいえ。
英語版Twitterでは先にこのポリシーは制定されている
上記よりもっと決定的かもしれないであろう情報も。
【拡散・追加検証希望】
昨日あたりから「ツイッター新規約」として騒がれている「児童の性的搾取に関するポリシー」ですが、WebArchiveで確認したところ、これは少なくとも英語版では2018年11月28日には制定されているものです。https://t.co/HsoszczDsu— ユーリー🔨 (@Yuriy_Julius) 2019年2月24日
ということで日本語版からは見えなかっただけで、新ポリシー自体は数ヶ月前にすでに制定されていたとのことです。
ここ数ヶ月で大量凍結、大量規制も聞いておりません。
『英語でしかポリシーを公表してなかったので日本人っぽいアカウントはこれまで対象外にしていたが、これからは日本人もガンガン規制していくぜ!』みたいなことだとこれからどんどんTwitterが窮屈になっていくかもしれませんが、まあそれは違うだろなーと思います。
以上です。というわけでおそらく大丈夫だろなーと。
ただ一昨年の夏くらいに絵師が大量凍結されていたりと、完全に大丈夫とはいえないような感じも正直あります。

別のSNSに移動し始めている人もいるみたいですね。
Pawoo以外にも、二次元が規制がされていないSNSがあるのでTwitterがだめになったらそちらに人が移住していくまでかな。PLURK(プルク)とか
そういった感じで、今回のような事例でアニメや漫画、ゲームといったコンテンツの衰退していくといったことはまずないと思われます。
不安な方は安心して。こういった問題は今に始まったことじゃないしずっとなんとかなり続けている!
しかし……気に入らないものを子どもをタテにして消していくような大人にはなりたくないなあ。
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