2006年に放映された15分アニメ、『びんちょうタン』。
山の中の一軒家で暮らす一人の少女の物語。
けなげに一生懸命日々を過ごす彼女の「のんびり」ストーリー。出展:アニメ公式サイト
知る人ぞ知る名作です。不憫とかかわいそうとか鬱とかでネットで有名かも。
個人的な感想としては鬱とかはそんなにないです。不憫とかかわいそうはちょっとあるかも。
でもそういった先入観だけで見ないのはもったいないくらいの名作です。
dアニメやアマゾンプライムで見られない作品だけど、それでもオススメしたい作品です。
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EMOTION the Best びんちょうタン [ 野中藍 ] 価格:4,257円 |
推せるポイント3つ
かわいいキャラとまったりした世界観。時折物哀しいストーリー
びんちょうタンに出てくるキャラはかわいいです。等身が低く、マスコットキャラみたいな感じで。
こちらが主人公のびんちょうタン。備長炭の擬人化です。
出展:アニメ公式サイト
この少女が大自然に囲まれた山奥で暮らすといったお話です。
ここまでならまだまったり平和な日常アニメなんですが、背景がちょっと暗いのです。
びんちょうタンは山奥で一人暮らし。最愛のおばあちゃんと二人で暮らしていましたが、数年前に遠いところへ行ってしまい一人になります。
今は正体不明の紳士『ウバメガ氏』から物資を支援されながら、大自然の中で健気に生きているのです。
まだ小学生低学年くらいの女の子ですが、都会に働きにもでるし、家に帰っても一人です。
その生活の様子がなんとも物哀しいのです。
増えていくびんちょうタンの個性的なおともだち
そんな少し物哀しいお話も、話数を経るごとに増えていくびんちょうタンのおともだちが彩ってくれます。
元気で明るい発明家の少女、ちくタン。
出展:アニメ公式サイト
びんちょうタンのはじめての友達です。妹のちくリンや犬のサジとも出会い、びんちょうタンの遊び仲間ができます。
この子が出てきて物語が一気にほっこり明るくなった。それまでびんちょうタン、ひとりぼっちだもの。
街の大金持ちの娘、クヌギたん。
出展:アニメ公式サイト
大金持ちで過保護ゆえ、学校の友達がいない、籠の中の鳥状態の女の子。通学中に乗っている馬車が水を跳ねびんちょうタンの着物をびしょ濡れにしてしまったことがきっかけで、最終的には友達同士になります。
クヌギたんが関わる回は本当に考えさせられます。同じ年のびんちょうタンと境遇が違いすぎて。そのこともストーリーでは大きく関わってきます。
この作品の不憫さを浮き出させている要因にも少しなっているかもしれません。でもクヌギたんの立場での悩みについても深く触れていて、考えさせてくれるのがこの作品のいいところです。
神社と住職の孫娘、れんタン。
出展:アニメ公式サイト
片方のおじいちゃんが神社の神主、もう片方のおじいちゃんがお寺の住職というとてもスピリチュアルな少女。木魚を叩くのが好きです。びんちょうタンやちくタンが神社に行った時に出会い、友達になります。
かなり個性的で、見ているとなんだか癒やされます。
それでもって、いい子です。もっと癒やされます。
普通なことに悩む少女、あろえ。
出展:アニメ公式サイト
徒競走は真ん中くらい、テストの点はいつも50点、といった感じで普通なことに悩む少女。小学生でテスト50点は普通かといったらちょっと際どい気がするぞ!
あと、水分がなくなると倒れてしまったり、髪の毛が硬すぎてビニールプールを破いてしまったり、正直いろいろと普通じゃない気もします。
この子は、特にストーリー上でびんちょうタンたちとどういった関連性もなく、最後らへんでれんタンを通じてびんちょうタンたちとお友達になります。
物語の核には本当に関わってきませんが、見ていてなんとなく癒やしになってるような気はせんでもないです。
ストーリーは悲しくとも登場人物はみんなやさしい
びんちょうタンのストーリーは物哀しいです。
びんちょうタンの暮らしと、それと対象的ながらも不自由なクヌギたんの暮らしの対比を中心とし、いろいろと悲しさや不憫を感じるものの、意地悪い人間は出てこなく、登場人物みんなやさしいのです。一部のモブは除きますが。
本当に登場人物がみんなやさしい。
背景は悲しくとも、キャラたちが織りなすやさしい世界のおかげで、この作品をみると心がほっこりして癒やされるのです。
たまに胸がキュッとなることもありますが…。
原作漫画について
単行本は全4巻。アニメよりさらに深い話もあり
びんちょうタンの原作は漫画です。マッグガーデンのコミックスです。
全4巻。
大人の事情でしょうか、4巻だけえらく分厚いです。
Kindle版もでてます。
実は自分、現時点で3巻までしか読んでおりません。4巻読めてないなーって状態が10年ほど続いております…。
5年ほど前に所有している漫画を全部売っちゃった時に1~3巻も手放してしまいました。もう一度買おうかな。
単行本は、アニメよりかなり深い内容のストーリーになっています。
感動というか、読んでから10年以上たった忘れられないような内容もあったとか。
3巻のクヌギたんのお母さんの手袋のとことかほんと読んでほしい。
あと、炭の活用法とかお役立ち情報とかも書いているからそちらが気になる方もぜひぜひ。
同人誌で今でも続いているものの…
単行本で物語が完結したかというと、実はそうでもなく、現在でも作者さんが同人誌で続編を書き続けております。
その続編は、『びんちょうタン 学校編』。
びんちょうタンやちくタンがついにクヌギたんと一緒に学校に通い始めるのです。
原作の資料集ぐらいにしか出ていなかったキャラクターも出てきて、なおさら気になるところ。
……しかし、この同人誌はもうコミケ会場で手に入れるしかなく、委託や電子書籍化も現状ないという。
めちゃめちゃ手に入りにくいのです。
一度、数回に渡って出していた学校編の総集編的なものも出してくださったのですが、それでも手に入りにくいです。
中古同人誌ショップで10000円近くで取引されていたりします。
びんちょうタンは続いているものの、ストーリーを追うのはかなり難しいといった状態になっています。関東に住んでいないと特にコミケはきついよね。
そんなこんなでオススメアニメのびんちょうタン。15分作品なんでサクッと見れます。
自分が地上波で見てたときは2話続けて毎週30分ずつで放映されていましたが。
なんか癒やされるけどどこか不安な感じは、けものフレンズ1期を彷彿とさせます。
けものフレンズを見た時の既視感は多分これかも。
びんちょうタンは結局シリアス展開はありませんが。
それこそdアニメやアマゾンプライムで配信してほしい、オススメの作品です。
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